メルケルは敗北していない |
今に至るもサンケイは「報道しない自由」を行使中のベルリン市議会選挙だが、しかしアサヒの以下のような捏造よりはましか?
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ベルリン市議選で社会民主党勝利 連立与党の敗北続く
↑不愉快でせうが二度クリックしてアサヒの記事をごらんください。
得票率31%をえて第一党を維持したものの2%下げたSPDが勝利したとはいえず、CDUも市政政権交代はできなかったものの2%得票をのばしたのだから敗北とはいえまい。
(アサヒのいいたいのは、「社会民主党勝利」という左翼プロパガンダのみ)
このことであります。
さて、
前々回でも指摘したようにFDP(ドイツ自由民主党)は議席を失う惨敗であり、連立をになう国政政権与党の敗北にはちがいない。
これで再来年の総選挙では連立見直しは間違いないだろう。
「ニ大政党」のCDU(/CSU)とSPDどちらも選挙で絶対的過半数を獲得できず、小党との連立、あるいは二大政党による大連立で組閣するしかないという二大政党制がすでに破綻しているドイツでは、FDPのような小党が政権のキャスティング・ボートを握ることが多く、およそ民主主義の原則に反しているのだ。
しかもFDPのような自由原理主義、規制緩和主義、市場放任主義は欧州の価値観には反している。
欧州の価値観といえば社会民主主義的社会保障政策すなわち大きな政府を組織運営せざるを得ず、「ニ大政党」のCDU(/CSU)とSPDどちらも左右の重点はあっても、そのような欧州的価値の「理念」を否定するものではない。
そこへもって、今回のレスラー党首のユーロ脱退論がごとき「理念」否定は、本音ではどうあれ選挙という民意反映の場では受け入れられなかったということか。
今まではEUおよびユーロはドイツの国益に有利であった、がしかし現今のような国家破綻するユーロ加盟国がでようという状況では、EUおよびユーロはドイツの国益に反すること、このことを知る政治家および国民はいまだ多数派を形成できていないのである。
今回のベルリン市議会選挙の教訓として知るべきはこのことではないか?