<ロシアの声>が安倍総理にまず軽いジャブを |
安倍総理とプーチン大統領の首脳会談を本日午後に控えて、<ロシアの声>がまず軽いジャブをはなっている。
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安倍首相は、ロシア訪問を前にロシアのイタル・タス通信のインタビューに応じ、安倍首相とプーチン大統領は同じ価値観と理想を共有しており、安倍首相はプーチン大統領に好感を抱いていると伝えた。
日本側は、平和条約および南クリル問題の進展を望んでいる。安倍首相とプーチン大統領の個人的関係は、それらの問題の解決を加速させることができるだろ うか?元駐日ロシア大使で現在モスクワ国際関係大学の教授を務めているパノフ氏は、これらのデリケートな問題で両国が著しい進展を遂げるのは難しいのでは ないかとの懸念を表した。
一方で、それらの問題を上手く解決するためには、まず友好的な雰囲気が不可欠であることは明らかだ。安 倍首相は、ロシアとの関係発展は、「亡き父の遺志だ」と伝えた。安倍首相の父である安倍晋太郎氏は、1982-1986年まで外務大臣を務め、当時10年 間にわたって交渉が途絶えていたソ連との交渉再開を成し遂げた。これは、現在の状況と非常によく似ている。安倍首相は、1986年の晋太郎氏のソ連訪問に 同行し、科学アカデミー植物園での桜の植樹に参加、2003年の小泉首相のモスクワ訪問に参加したときには、バレエの「くるみ割り人形」を観覧したと回想 した。安倍首相は、ロシアの印象について、「ロシアは発展した文化、文学、音楽、技術のある国」だと語った。
ロシアのマスコミでは最近、安倍首相の「素顔」に関する話題が報道されている。安倍首相はアイスクリーム好きで、東京で居酒屋を経営する「活動的な妻」を 愛しているというニュースが伝えられた。一言で言えば、ロシア人は、このような「完璧な男性」と友情を結ぶことができるはずだ。
なお、興味深いことに中国では、安倍首相が示すロシアへの友好的・好意的な態度は、「エゴイスト的な意図」だと考えられている。中国のマスコミは、日本は 島を騙し取るために「餌」を使ってロシアの機嫌を取ろうとしていると報道し、不満を強めた。またロシアには、日本は現在、領土問題の解決というよりは、む しろ、反日露中同盟結成の阻止を目指しているとの見方を示す専門家たちもいる。いずれにしても、安倍首相がロシアにとってどれほど私欲のない、献身的な友 であるかは、今後明らかにされるだろう。
最近の日本の首相に目を向けてみると、野田前首相と菅元首相は、露日 関係で特別な違いはなかったが、鳩山元首相はロシアに大きな関心を示していた。鳩山氏は、首相としてロシアを訪問したことはなかったものの、息子の紀一郎 氏はロシアで活動している。だが鳩山氏は、日本の首相に就任した2009年、領土問題を除去するために現実的な行動を起こさなかっただけでなく、日本政府 は、「北方領土は旧ソ連が不法占拠したものだ」との声明を表し、露日関係を緊迫化させた。
ロシアは、パート ナー国・日本のこのような「気分の変化」に慣れた。だが現在の状況は、安倍首相のモスクワ訪問の後、両国関係は、より現実的で安定したものになるとの期待 を持たせている。ロシア側は投資を必要とし、日本側は、新たな輸出市場を必要としている。そのほか、アジア太平洋地域における地政学的状況も著しく悪化し た。両国が、露日関係とその展望において、ロマンチックあるいは懐疑的な見解を持っているかは重要ではない。なぜなら現在の状況そのものが、たとえ友好的 関係ではないにしても、ロシアと日本を安定した互恵的協力関係へと後押ししているからだ。
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これを切り詰めて言えば、北方領土はまず置いといて、経済関係を改善しましょう。そのほうが対中共戦略上お互い得しますよ、ということであろう。
さて日露首脳会談の成り行きやいかん?固唾を呑んでその結果を待とう。